− 移住してからコストなど、移住前と比べて変化したことはありますか?
富永さん:
コストの面では家賃がめちゃくちゃ下がりました。移住する前は2畳くらいのスペースにベッドと机があるカプセルホテルのようなシェアハウスに住んでいて、旦那さんと合わせて12万くらい払っていました。今は6万円くらいになったので半分くらいまで下がりましたね。
食材なんかもスーパーが興津区内にあって、そこでお魚を買えば大きな刺身が300円とかで買えます。近くに鮮魚店もあるので「これお願いします」と言えばその場で捌いてくれたり、朝市で干物を製造&販売している方から買ったりと、より生産者の方から買うことが多くなったことも、面白いところです。野菜なんかも近所の人から頂いたり、朝市で農家の方から買ったりすることも多いです。夜は家の付近で外食する所も少ないので、食費面でも大きく下がったと思います。
− 普段の生活において車は使っていますか?
富永さん:
普段は車を使っています。元々、最初に朝市に出店したときは車の免許を持っていなかったので、自転車で勝浦まで行って小さなスペースで出店していました。その後、本格的におでんをやるとなったときに車がないと難しいなと思い、急いで自動車免許合宿に行きました。たまたま免許合宿が終わったタイミングで、移住者の方から中古車を安く譲り受けて、今はそれに乗っています。
フルリモートワークなら車がなくてもいいと思います。私は上総興津駅が大好きです。興津から勝浦へ電車で行って、電車で帰る間に見る景色もすごく綺麗でおすすめです。車がないからこそ、その景色を楽しめます。 私自身、車がないときは、自転車を使っていました。自転車だからこそ行ける海辺なんかも結構あって。自転車だから小回りが利くし、細い道にも行けて、なんとなく走りながらストップできる良さもすごくあるから、それはそれで車がなかったからこそできたことなのかなって。いざ車を持ってしまうとなかなか自転車には乗らなくなっちゃうので、運動もしなくなるし。ただ、実際に仕事を家から遠くの場所でするとなると、車は必要なのかなと思います。
− 勝浦に住んでいて不便に感じるところや、これから移住される方に向けて何か注意点などはありますか?
富永さん:
やはり人との付き合いや信頼関係は大事になってくるかなと思いますね。私が東京で好きな部分なんですが、あまり干渉されないところがすごく気に入っていました。自分が好きなときに好きなだけ動けるという部分がとても好きだったんです。私は元々岐阜県の田舎出身なので、干渉されるのがちょっと窮屈だなと感じるところがありました。
でも、こっちに移住してきてからはそれを不便に感じるのではなく、今は人とのコミュニケーションによって色々繋がっていき、タイミングや流れが来たりもするので、そういう面ですごくいいところだなと思っています。ただ、東京に比べて人との距離感は近いかなというところは覚悟しておいた方がいい点かもしれないです。
物理的にはショッピングモールなどの大型店や複合施設は少ないんですが、昔ながらのお店や商店街がたくさんあるので不便には感じないんじゃないかな。東京までは少し遠いですが、私が東京へ行くときは興津から高速バスで2時間くらいかけて行っています。それも寝てればすぐ着くのであまり不便に感じることはないです。あとは、ガソリンを入れる場所が遠いとか病院がちょっと少ないくらいで、不便に思うことは本当にそれくらいですかね。もし自分に子どもがいたら、もうすぐ幾つかの小学校が閉校してしまうという話を聞いたので、そこはちょっと大変そうだなと思います。
− 地域の方との関わりについて何かエピソードはありますか?
富永さん:
興津地域の方と関わることが多く、ランチへ一緒に行ったり、「こんなことが今楽しいんだよね」「次、ここに旅行行くんだよね」みたいな話をする中で、今住んでいるお家も紹介してもらったりとすごく良くしてもらっています。自分の中ではそれが興津に住んでていてすごく心地のいいことだなと感じています。私は、たまたま朝市が好きで来ているから地元の人ともよく話すし、繋がっていくのがすごく楽しいので、地元に入り込んでいく面白みをとても感じていますね。あと、移住してきて最初に感じたのは移住者同士のコミュニティって結構入りやすいかもと思いました。移住者の人って結構話しかけてくれるんですよ。
− 移住に対して旦那さんとはどのようなやり取りがあったのでしょうか?
富永さん:
私が勝浦に短期滞在した際、東京に帰るときは旦那さんにバイクで迎えに来てもらっていました。帰り道にバイクで走りながら勝浦での1週間をバーっと話まくったんです(笑)。それで、あるとき私が勝浦に移住したくなっちゃって。そのときはまだ結婚していなかったのでひとりでも行こうと思っていたんですけど、旦那さんも「じゃあ移住しよっか」と言ってくれて、割と軽いノリで移住してきました。私たちはずっとシェアハウス生活だったこともあり、荷物もハイエース1台に乗るくらいの物量だったので気軽に行けましたね。
− 旦那さんは東京と勝浦の2拠点居住とのことですが、どのような生活を送られているのでしょうか?
富永さん:
移住当初は旦那さんの会社もリモートワークだったんですが、最近は通勤にシフトしているので、月曜から金曜までは東京で生活、金曜の夜仕事終わりに勝浦へ来て、週末は勝浦で過ごしています。月曜の朝市に行く時に旦那さんを勝浦駅まで送って、6時10分発のバスに乗り、8時ごろには東京に着きます。
− 今後、何か勝浦でやりたいことはありますか?
富永さん:
私は5年とか10年を見据えてあまり行動していないので、今後物理的にやりたいものはないんですよ。今やりたいことを全力でやるというか、思い浮かんだことを行動するみたいな感じでやっているので、計画をあまり立てないタイプなんです。ただ、朝市という場で自分自身がどう朝市に立つかを重視しています。
抽象的な内容にはなってしまうんですが、より自分と向き合いながら、お客さんと向き合いながら、朝市に立っていけるといいかなと考えています。具体的にいうと、今はネット社会ですが、朝市ではスマホやパソコンを通して誰かと関わるのではなく、目の前にいる方や自分自身との向き合いになります。誰かからの言葉はテキストではなく、直接受け取ります。人対人なので自分の日々の気持ちや自分の表情が相手に伝わりやすかったりもします。体調の面では、自分のコンディションを整えながら、休むときは休むとか、自分の体に正直になること。気持ちの面では、自分自身が大事にしていることを日々意識して朝市に出店したり、お店の中で表現していくことかと思います。
自分の人生は1回きりなので、朝市で出店することに、「おもいっきり本気でぶつかっていくこと」もお店を作り上げていくのに繋がっていくかなと思っています。
− 最後に、勝浦へ移住を検討している人に向けて、メッセージ・アドバイスをいただけますか?
富永さん:
ネットで検索し情報を集めることも出来る時代ですが、少しでも興味があったらまずは1度勝浦へ来てみてください! 自分自身が勝浦で何を感じるのかが大事かと思います。勝浦にはネットで載っていない情報や魅力も沢山あります。勝浦朝市では、地元の方や移住者の方が沢山います。人と関われる場所に足を運んで、少しでもいいので人と会話をしてみて、それでいいなと思ったらぜひ1度検討してみて欲しいです。それで、「来てみたらなんとかなるかもしれない」と少しでも思えるんだったら、意外とチャンスやタイミングが転がっていたりします。私もあまり何も考えずに勝浦に移住してきたんですよ。「仕事がないんじゃないか」みたいな不安ももちろんあるとは思うんですが、そういうことも人に話してみたら「こんな仕事あるよ」と思わぬところから舞い込んできたりします。あまり意気込んで「これをやりたい!」みたいなものを持っていなくても、自分で作り上げることのできる場所が勝浦なんじゃないかなと思いますね。
− 本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
富永さん:
ありがとうございました!
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勝浦市が企画したオンライン移住イベント「かつうら移住フェア」。移住者の方に勝浦の暮らしをzoomでお話しいただくイベントを開催し、富永さんにも2023年にご協力いただきました。アーカイブでの動画視聴が可能ですので、ぜひご覧ください。